NQC修了生インタビュー
活動報告
体験型人材育成コース
株式会社構造計画研究所 家 哲也 さん
- 量子との関わりを教えてください。
- 大学の学部から博士課程まで巨視的量子現象の一つ「超伝導」の実験研究をしていました。社会人になってからブランクはあったものの、2018年頃から量子コンピュータに興味を持ち、勉強を始めています。
- 何を期待してNQCに参加しましたか?
- 量子コンピュータのみならず、より広く量子ICTとして様々なテーマの知見を獲得できることを期待した。
- NQCでは何をしましたか?印象に残っていること、良かったことを教えてください。
- 各テーマの第一線の専門家の方々から、貴重なお話を聞けただけでなく、質疑応答やその後の雑談時間などを取っていただけたことで、直接会話する機会を持つことができたこと。
- NQC修了後には何をしますか?(量子関連、それ以外でも教えてください。)
- 自身の専門分野(無線通信)と量子技術の交わる分野における研究開発・ビジネス化に貢献したい。
- 量子ICTの未来について、どう思いますか?どのように関わりたいですか?
- 内容の高度化が進んでいるが、同時に量子技術の教育コンテンツや基盤もかなり整ってきているため、敷居も同時に下がっていると思う。日本として何とか世界の最前線にくらいついていきたい。
- 将来の受講生へのメッセージ (どのような人に、どのような参加をお勧めしますか?)
- 自分で質問したことは特に記憶にも残りやすいし、場全体の理解度も深まるので、ぜひ積極的に質問・発声をして場を盛り上げてください。
筑波大学大学院 理工情報生命学術院 数理物質科学研究群 物理学学位プログラム 博士前期課程 髙瀬 威和李 さん
- 量子との関わりを教えてください。
- 量子コンピュータに関する研究を行なっている
- 何を期待してNQCに参加しましたか?
- 様々な面で量子に関わっている方との交流
- NQCでは何をしましたか?印象に残っていること、良かったことを教えてください。
- 最善サインで活躍する研究者や専門家の話を聞けること
- NQC修了後には何をしますか?(量子関連、それ以外でも教えてください。)
- 量子コンピュータに関する言及
- 量子ICTの未来について、どう思いますか?どのように関わりたいですか?
- 色々な方面で用いられる様になると考えている。自分自身が量子に関する研究を行ってきたことを伝えていきたい
- 将来の受講生へのメッセージ (どのような人に、どのような参加をお勧めしますか?)
- これから先のテクノロジーに興味がある方はぜひ参加してください
筑波大学大学院情報理工学位プログラム 谷 健太 さん
- 量子との関わりを教えてください。
- 現在所属する研究室では量子計算機の暗号に対する安全性評価というものも扱っています。
- 何を期待してNQCに参加しましたか?
- 量子分野の幅広い講義を聞きたかった
- NQCでは何をしましたか?印象に残っていること、良かったことを教えてください。
- 体験型の講義で沢山のお話を聞くことができました。また、Qiskitを用いた演習などで実際に量子計算の一端に触れることができました。
- NQC修了後には何をしますか?(量子関連、それ以外でも教えてください。)
- 今後も量子分野とりわけ量子計算のセキュリティ分野への応用を学んでいきたいです。
- 量子ICTの未来について、どう思いますか?どのように関わりたいですか?
- まだまだ面白いことがありそうです。
- 将来の受講生へのメッセージ (どのような人に、どのような参加をお勧めしますか?)
- 少しでも興味があればどんどん応募すべきと思います。
神戸大学大学院 システム情報学研究科 樽谷 侑弥 さん
- 量子との関わりを教えてください。
- 量子コンピュータを開発している研究室に所属し、量子誤り訂正を研究しています。
- 何を期待してNQCに参加しましたか?
- 量子技術の知識が浅かったのでその理解や、他の量子技術に興味のある学生・先生がたとの交流
- NQCでは何をしましたか?印象に残っていること、良かったことを教えてください。
- 専門の先生方から体系的に量子技術を学べた。また、有志を募った勉強会や発表会も行うことができた。
- NQC修了後には何をしますか?(量子関連、それ以外でも教えてください。)
- 学んだ知識を活かしてより研究を進めていきたい。
- 量子ICTの未来について、どう思いますか?どのように関わりたいですか?
- これから実用化に投資や開発が活発になるのではないかと考えています。現時点では日本国内の職が少ないことから直接関わることは難しいかもしれませんが、将来的になんらかの形で量子ICTに関わりたいです。
- 将来の受講生へのメッセージ (どのような人に、どのような参加をお勧めしますか?)
- 量子コンピュータは全く新しいコンピュータのパラダイムであり、まだまだ課題が山積みの面白い分野です。ぜひ新しいことに興味がある好奇心旺盛な人に参加してほしいです!
千葉県立松戸国際高等学校 林 旭 さん
- 量子との関わりを教えてください。
- 興味を持っているだけで具体的には何もしていません。
- 何を期待してNQCに参加しましたか?
- 量子コンピュータについて知識を深め、最終的に研究に携わること。
- NQCでは何をしましたか?印象に残っていること、良かったことを教えてください。
- 量子コンピュータの仮装機キスキットでプログラムを組んだこと。プログラミング初心者でしたが、zoomの部屋の仲間に教えて頂いて楽しくできました。 僕は量子について完全に初心者でして、教授方や先生の話を聞くだけで、未知の世界ということもありワクワクしました。
- NQC修了後には何をしますか?(量子関連、それ以外でも教えてください。)
- 大学で量子について学ぶ予定です。
- 量子ICTの未来について、どう思いますか?どのように関わりたいですか?
- 僕の夢はフルダイブ技術を実現することです。そのために縁があれば量子技術の開発に携わりたいと思います。
- 将来の受講生へのメッセージ (どのような人に、どのような参加をお勧めしますか?)
- 量子コンピュータについてある程度学んだことがある人、プログラムをある程度かじったことがあるか人におすすめします。 今年の高校生僕を含め3人でしたが、プレゼンの内容もプレッシャーがない故のんびり作っていました。 僕は量子だけでなく、進路やその他様々なことを相談させていただいてとても助かりました。
筑波大学 松田 公慶 さん
- 量子との関わりを教えてください。
- NICT NQCプログラムで学んだ
- 何を期待してNQCに参加しましたか?
- 量子技術を開発している方々からの直接的な角度の高い情報を得たいと思ったため
- NQCでは何をしましたか?印象に残っていること、良かったことを教えてください。
- 全ての講義に参加し量子技術に関する理解が進んだ。一番最初には何も理解できなかった探索型プログラムの方の研究内容がNQCプログラムを終了する頃にはある程度理解できるようになっていた。
- NQC修了後には何をしますか?(量子関連、それ以外でも教えてください。)
- 大学内外関わらず情報をとるように努め、少しでも貢献できるようにする
- 量子ICTの未来について、どう思いますか?どのように関わりたいですか?
- どのような形であっても関わりたいと思う
- 将来の受講生へのメッセージ (どのような人に、どのような参加をお勧めしますか?)
- どんな人であっても量子技術に興味のある人は参加すべきであると思う。
ペリオン株式会社(受講時)
→ クオンティニュアム株式会社(Cambrige Quantum Computing Japan株式会社より社名変更) 春田 篤志 さん
- 量子との関わりを教えてください。
- 受講時には特になし。古典コンピュータ(Arm, CPUアーキテクチャ)の会社に在籍していたこともあり、未来の量子コンピュータに興味があった
- 何を期待してNQCに参加しましたか?
- 量子コンピュータの現状、動作原理、活用が期待できる領域などについて学びたかった
- NQCでは何をしましたか?印象に残っていること、良かったことを教えてください。
- すべての講義に出席。非常に包括的に量子技術のトピックを扱ってくださり、すべての授業が非常に興味深かった。また、実際にショアのアルゴリズムを実装、またQiskitでの講座など、実際実装、動作させるなど非常におもしろかった。
- NQC修了後には何をしますか?(量子関連、それ以外でも教えてください。)
- 量子業界に転職しました!
- 量子ICTの未来について、どう思いますか?どのように関わりたいですか?
- チャレンジはあるが、楽観的にみていて、一部の領域の量子技術を使う優位性がある領域がでてくると思っている。そのなかで、自分も社会実装されていくところでなんらかの役割で貢献したい。
- 将来の受講生へのメッセージ (どのような人に、どのような参加をお勧めしますか?)
- 量子技術に興味があり、量子技術を活用したいと思うすべての人(学生、社会人問わず)に参加してもらえるとよい。ただ、量子技術はそんなに簡単ではないので、受け身でなく、自分でも主体的に勉強していく努力が必要
探索型人材育成コース
慶應義塾大学政策メディア研究科 大倉 康寛 さん
- 研究概要
- NQCでの活動での成果 (わかったこと、得られたもの、対外的な発表など)を教えてください。
- 本プロジェクトの成果をもとに、TQEへの論文投稿をしました。 https://ieeexplore.ieee.org/document/9749894
- 今後の活動予定を教えてください。
- 修士プロジェクトとして、量子エラー緩和手法の効率的な実装手法の研究を進めていきます。
静岡大学総合科学技術研究科情報学専攻 藤井 真博(Masahiro Fujii) さん
- 研究概要
強化学習を用いたt-design識別のための量子回路最適化
(Unitary)t-designは量子コンピュータ上に疑似ランダムネスを実現するために用いられる測度であり、ランダム量子回路と呼ばれる量子回路を実行することで実現される。理想的なランダム量子回路はHaar測度から生成できることが知られているが、量子ゲートとして実装することが困難であるためHaar測度の性質を近似したt-designが代わりに用いられている。このとき、t-designはHaar測度の近似によって性質に差が生じると考えられるため、実験的にこの差を再現し識別することができるのかという、性質の差に基づく性能評価手法についての研究が現在行われている。 本プロジェクトでは、新たに提案する性能評価手法の中に含まれる補助回路の最適化問題について取り組む。補助回路はランダム量子回路の前後に適用され、それぞれ前処理と後処理を行うことで識別精度の向上が期待される。しかし、補助回路が実際にどのような構成であれば良いか計算することが困難なため、強化学習や数値最適化を用いて解決できないか実験を行う。
(Optimizing quantum circuits for classifying t-design using reinforcement learning)- NQCでの活動での成果 (わかったこと、得られたもの、対外的な発表など)を教えてください。
- 活動を振り返ってみると、研究を進めていく過程で多くの方から意見やアドバイスをいただけたことは特に大きかったと感じます。量子ICTの最前線で研究されている先生方に自身の研究内容を説明しアドバイスを頂ける機会はとても貴重で、自分では考えつかない考察やアプローチを教えていただきました。とても参考になるのはもちろん、自分の視野が広がり、その後の研究に役立てたりモチベーションに繋げたりすることができました。 また、産業界から見たお話も勉強になることが多かったです。産業界出身の受講者や講師の方から産業界は今の量子技術をどのように捉えているかや企業ではどのような取り組みがなされているかといった話を直接、生の声で伺うことができました。これは今後のキャリアを考えるうえで非常に参考になりました。 最後に、NQCで得られた人との繋がりも大きいと感じます。受講者間で横に広く繋がることができますし、産業界という別の方向にも繋がりを広げることができます。「他の仲間はこんなことをしている」と知っているだけも大きいですし、この繋がりは思いもよらぬところで自分を助けてくれるかもしれません。多くの人にとって一生の財産になり得るもので、私も参加してとても良かったと思いました。
- 今後の活動予定を教えてください。
- 現在は大学を卒業しソフトウェア系の仕事をしています。量子ICTから離れてしまった形にはなりますが、量子ICTが普及していって量子ソフトウェアやアプリケーションが普通に必要とされる時代になったときに、その先頭に立てる「量子ネイティブ」でありたいという思いは今も抱き続けています。そのために、今は自己の専門性を高めつつアンテナを張って情報収集を怠らないように心がけており、今後はNQCでできた繋がりをもとに交流や情報交換ができれば良いなと思っています。
大阪大学理学研究科 松本 雄太 さん
- 研究概要
- NQCでの活動での成果 (わかったこと、得られたもの、対外的な発表など)を教えてください。
- 日本物理学会2021春期大会 口頭発表
国際学会ICPS 2022 口頭発表
論文投稿準備中 - 今後の活動予定を教えてください。
- TUDelftで半導体量子ビット研究を続けます
東京大学工学部物理工学科 田中 優貴 さん
- 研究概要
- NQCでの活動での成果 (わかったこと、得られたもの、対外的な発表など)を教えてください。
- NQCにおける活動で測定型量子計算のインターフェース開発を行いましたが、それを通して測定型量子計算に対する理解を深めるにとどまらず、一般的な研究開発のプロセスを経験し、自信をつけることができました。NQCの方々には、途中のミーティングなどで研究のアドバイスをいただく、研究資金を援助していただくなど多彩な支援をいただきました。 また、中間発表や最終発表を通して本格的な発表経験を得ることができました。これは今後の研究活動に大変役立つものと考えています。
- 今後の活動予定を教えてください。
- 東京大学工学部物理工学科で引き続き勉強し、量子情報に対する理解を深め、研究室に配属されたのちに研究活動を再開したいと考えています。
慶應義塾大学理工学部物理情報工学科 五十川 拓哉 (Takuya Isogawa) さん
- 研究概要
単一NV中心を用いた直流磁場ベクトル計測
(Vector DC magnetometry with a single NV center)- NQCでの活動での成果 (わかったこと、得られたもの、対外的な発表など)を教えてください。
- 単一ダイアモンド窒素-空孔(NV)中心を用いた直流磁場ベクトル計測において、参照直流磁場を用いずに、測定対象の直流磁場のベクトルを決定する手法を提案しました。具体的には、ラビ振動を駆動する直線偏向マイクロ波の方向を3次元で制御し、その方向を参照とすることで、ラビ周波数から測定対象磁場の方位角を測定する手法です。本手法は、強磁性体の研究など、物性物理学への応用が期待されます。
[成果:Quantum Innovation 2021, 4th IFQMSにて発表、応用物理学会春季学術講演会2022シンポジウム「ダイヤモンドNVセンタを用いた固体量子センサの最新研究動向」にて発表、論文投稿中(arXiv:2112.00506)] - 今後の活動予定を教えてください。
- 米国大学院の博士課程に進学し、量子情報の研究を行います。
京都大学情報学研究科 真鍋 秀隆 さん
- 研究概要
- NQCでの活動での成果 (わかったこと、得られたもの、対外的な発表など)を教えてください。
- NQCでの活動により,今まで物性物理の分野で用いられてきたテンソルネットワークの近似手法を量子回路の古典シミュレーションというタスクに応用できる一つの例を示すことができた.また,それらの結果を日本物理学会で報告した.
- 今後の活動予定を教えてください。
- 結果を論文にまとめ,コードとともに公開する.また,テンソルネットワーク近似を用いた量子回路シミュレーションの手法の開発をさらに進め,中規模程度の量子アルゴリズムの性能解析に繋げる.
北海道大学大学院情報科学院 江守 陽規 (Haruki Emori) さん
- 研究概要
量子コンピュータを用いた測定誤差の定量的評価とゲートベンチマーキング
(Quantitative Evaluation of Measurement Errors and Gate Benchmarking on a Quantum Computer)- NQCでの活動での成果 (わかったこと、得られたもの、対外的な発表など)を教えてください。
- 「量子ネイティブへの道~NQC体験型/探索型を終えて~」
- 今後の活動予定を教えてください。
- ・NICT 量子ICT協創センター 若手チャレンジラボ リサーチアシスタント
・IBM東京基礎研究所 インターン