2022年度 量子ネイティブ人材育成プログラム「NICT Quantum Camp」公開セミナー募集開始
お知らせ
お知らせ
本セミナーは終了いたしました。大変多くの皆様にご参加いただきました。ありがとうございました。
国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT、理事長: 徳田 英幸)は、
量子コンピュータや量子暗号通信などの量子ICTを使いこなす高い知識/技術を持つ「量子ネイティブ(Quantum Native)」の育成を目的としたプログラム
NICT Quantum Camp(NQC)プログラムを2020年度より実施しています。
毎年、定員を大幅に越えての応募に恵まれ、量子に関する初学者から研究や実務で関わる方までの幅広い受講生が参加して、大好評に終えることができました。
今年度も、昨年度大変好評でした、量子ICTのオンライン公開セミナーを実施いたします。
公開セミナーでは、量子ICTの最先端の研究開発に関わる3名の講師による、量子ICTの基礎から応用までを幅広くカバーする講義を聴講いただきます。
この公開セミナーを通じ、NQCの年間プログラムにおける活動の一端として、参加者間でのコミュニケーションや、
NQC運営から量子ICTに関する今後のイベント情報の提供など、量子ICTに関する人的ネットワークづくりを体験いただきます。
NQCでは、量子ICTの知識の広報や交流の場として、量子ICT分野の活性化を目指します。量子ICTに関心のある方の参加をお待ちしています。
背景
量子コンピュータや量子暗号通信に代表される量子ICTは、従来型を超える性能を提供し得るものとして、大きな期待を集めています。 しかし、新しい分野のため、基礎技術の研究開発や、産業応用に向けた試行が続けられています。 また、人材が豊富とはいえない状況にあり、内閣府による量子技術イノベーション戦略の最終報告においても、 「量子ネイティブ」育成の重要性がうたわれています。 このような背景から、NICTでは、量子ICTの人材育成を効果的・効率的に進める量子ICT人材育成プログラム「NICT Quantum Camp」(NQC)を実施しています。
NQCプログラム
NQCでは、量子ICTへの理解や関心に応じて、公開セミナープログラム、体験型人材育成プログラム、探索型・課題解決型人材育成プログラムを実施します。 公開セミナープログラムは、初学者が量子ICTの概要を掴むための講義を提供します。体験型人材育成プログラムは、量子ICTに対してより深く学んでみたい方を対象とした講義や量子ICTワークショップを提供します。年間での長期間のプログラムにより、知識だけでなく量子ICT分野の講師や受講生たちとのネットワーキングも大事にしています。探索型・課題解決型プログラムでは、量子ICTに関する研究開発の実施を支援します。
NQC公開セミナー 概要
NQCでは、量子ネイティブの育成を目的として、様々な方に量子ICTに触れていただく機会を設けるため、量子ICTに関する公開セミナーを実施します。 公開セミナーでは、量子ICTの最先端に携わる3名の講師から、オンライン講義を提供します。 量子の物理的性質やその計算や通信への応用といった基礎から産業応用の動向まで、 量子ICTについて入門する内容となっています。 公開セミナーへの参加は登録制です。量子ICTについて学びたい方であれば、どなたでも参加可能です。ぜひこの機会を活用ください。
【実施日程・内容】
下記の講義をオンラインにて提供します。
2022年7月3日(日) 10:00 - 17:30
時間 | 内容 |
---|---|
10:00-10:05 | 開会挨拶 国立研究開発法人情報通信研究機構 理事 矢野 博之 |
10:05-10:15 | NQCとは NICT Quantum Camp(NQC)事務局 国立研究開発法人情報通信研究機構 量子ICT協創センター 主任研究員 横山 輝明 |
10:15-11:45 | 「量子ICTの基礎知識」 井元 信之 東京大学 特命教授 量子コンピュータと量子暗号に代表される量子ICT技術全般を俯瞰する。 この分野の背景となる歴史を序とし、 「量子ではじめてできるようになることは何か」「量子バージョンがまだない古典的タスクは何か」を見るため従来の「量子を使わないやり方」との比較・対応、 量子ICTの基礎知識である線型代数、量子回路 の構成、Shorのアルゴリズム、量子誤り訂正、 量子中継の目的と課題について解説し、量子コンピュータと量子通信の今後について考える。 |
11:45-13:00 | 昼食休憩 |
13:00-14:30 | 「量子通信・量子暗号」 佐々木 雅英 国立研究開発法人 情報通信研究機構 量子ICT協創センター 研究センター長、NICTフェロー 量子力学誕生の発端となった光子とはどういうものか説明し、 光子を使う量子技術の代表例として量子暗号の概要を紹介する。 次に、量子力学と情報理論の融合の歴史をたどりながら量子通信の基本概念を学ぶ。 さらに、量子暗号と量子通信をコアとした新たな融合領域『量子セキュリティ分野』の最前線を紹介する。 最後に、通信・暗号、コンピューティング、計測・センシングを統合した『量子技術プラットフォーム』という将来ビジョンについて概観する。 |
14:30-14:45 | 休憩 |
14:45-16:15 | 「量子コンピュータはじめの一歩」 小野寺 民也 日本アイ・ビー・エム株式会社 技術理事 東京基礎研究所副所長 量子コンピュータについて1時間半の入門的解説を試みる。 特に、現在は、1) ノイズあり量子コンピュータの時代であること、 2) 量子アドバンテージを達成するため世界中の研究者が鎬を削っていること、そして、 3) 実機で動かしながら量子計算を修得できること、の3点を強調する。 |
16:15-16:30 | 休憩 |
16:30-17:00 | NQCの紹介・体験談 |
17:00-17:10 | 閉会挨拶 NQC実行委員会委員長 井元 信之 (東京大学 特命教授) |
17:10-17:30 | 懇談会 |
*本ページの情報は、詳細が確定次第、随時更新予定です。
【公開セミナーの参加方法について】
お申し込みを締め切りました。ご登録くださり、ありがとうございました。
取得した個人情報の利用目的
参加希望者より申込みフォームにて取得した個人情報を、以下の目的で利用します。
- お申込みいただいたセミナーに関する参加方法等の情報をご提供するため。
- NQCの活動を参加希望者にたいしてダイレクトメール、電子メール等により情報をご提供するため。
【NQC年間プログラムの実施について】
NQCでは、体験型プログラム、探索型プログラムも継続して実施します。
本年度の募集につきましては、詳細が確定しましたらお知らせページでご案内いたします。ご関心のある方は、そちらもどうぞご参加のほど、よろしくお願いいたします。
(昨年度の実施内容は活動報告のページをご参照ください)
本ご案内PDFファイルも併せてご確認ください。